Travis Scottが自身のレーベル「Cactus Jack Records」を設立。彼の想いとは?
Writer:Luther、Kaz Skellington
アーティストV.S.レーベル
人間関係のわだかまりを持ちたくないがゆえに、自らレーベルを設立して活躍するアーティストは少なくない。Mac Millerのようなアーティストが、ワーナーのような大手レーベルに所属しながらも自由を手にする中、レーベルに対して不満を抱くアーティストが多く存在しているのも一つの事実だろう。そんな中、まさに行動に出たアーティストの一人がラッパーのTravis Scott(トラヴィス・スコット)である。
フランスのファッション誌Numéroによるインタビューにて、なんとTravis Scottは自身のレーベル”Cactus Jack Records”を設立したことを明らかにしたのだ。
➖ラップに対しては、どのような意識を持っているのですか?
Travis:そもそもラッパーってなんだ?わかんないな。たとえばカントリー・シンガーという言葉は何を意味するんだ?「一つのジャンル縛りつけられていたい」って本人が思っていない限りは、自身をカントリー・シンガーなんて呼ばないだろ。俺は歌うし、ラップもするし、ビートだってする。たまに、ビデオ制作をするときだってあるよ。レーベルにはしびれを切らした。
ラッパーという言葉が持つ意味に疑問を抱くと語るTravis。Thundercatが語った「ラッパーが抱えるジレンマ」に繋がるものを感じる。レーベルにシビレを切らした彼は、設立したばかりのレーベルについてはどのように考えているのだろうか?
Travis:何も音楽を通して財務上のコントロールがしたいわけじゃない。あらたな名前を世に出したり、他のアーティストに機会を提供するための手助けがしたいんだ。それも最前線でね。自分に起こったことよりも、さらにベターな機会を彼らに与えてあげたい。
つまりアーティストに対してアルバムリリースに関するでたらめも、MVやアルバムの予算に関するウソも全部なしだ。
「Dr. Dre V.S. Ruthless」「Lil Wayne V.S. Cash Money」のようにレーベルに「裏切られた」アーティストは多い。さらにそのような金銭的なアドバンテージだけではなく、新人アーティストを発掘していきたいとも彼は語った。実際にK. ForestやMadeinTYOなどのラッパーは、Travisとの共演がきっかけで知名度を獲得している。バックアップの意味で若手ラッパーとコラボレーションをすることも多いTravis Scottは、やはり新人アーティストの推進を常に考えているのだろう「Cactus Jack Records」は今後一体どのようなアーティストと契約を結ぶことになるのだろうか?
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