Chance the Rapperがグラミーにてカニエやドレイクに勝ったことについて語る
2017年のグラミー賞にて、ベスト・ラップ・パフォーマンスを獲得したChance the Rapper。彼の功績は素晴らしいものであるが、インターネット上では「カニエやドレイクを打ち負かしてChance the Rapperが受賞するのは妥当なのだろうか?」という意見から「音楽業界と一般世間の評価にはズレがある」という意見まで飛び交っている。
しかしながら彼がグラミーで見せたパフォーマンスは実際に素晴らしいものであり、彼が音楽業界の未来なのではないか?と感じさせる内容になっている。そのような観点からも彼の受賞を祝福したい気持ちが強い。彼のグラミー賞受賞が妥当なのかはさておき、以下のコメントをチェックしていただきたい。
たしかに俺はカニエやドレイクに勝ってグラミー賞を受賞したけど、俺は彼らから大きなインスピレーションを受けているんだ。彼らの存在がなかったら、俺は今のようなプロジェクトを制作出来なかったと思う。
特にもしカニエがいなかったら「Coloring Book」のイントロ(上記のAll We Got)も含め、そもそも作れてないんだ。
カニエ・ウェストがいかに自分にとってインスピレーションかを語るChance the Rapper。実は彼がはじめて買ったヒップホップアルバムはカニエの「The College Dropout」なのである。さらにドレイクに関してはこのように語った。
ドレイクだって俺の友人なんだ。彼は会うたびに俺を勇気付けてくれる。グラミーのプレショーでベストラップコラボレーションを受賞したときも、彼が一番にメッセージを送ってきてくれたしね。
そもそも同じレーンで語られるのが既に光栄なんだ。彼らは俺よりキャリアにおいてずっと先に行っているし、俺はまだ駆け出しでしかないし。皆違う道を進んでるから違うレースで走ってるんだ。だから打ち負かしたわけではないけど…まぁただ俺が勝ったってだけだな(笑)
グラミー賞のたびに、この結果は妥当ではないとの論争が起きる。しかしChanceが考えるように「レース」ではないという発想が大切なのかもしれない。ノミネートされたメンバーの中にも、それぞれやりたいことがあり、皆が自身のレーンにて自分との競争をしている。J. Coleのマネージャーが言うように、賞なんかを期待し世間の評価を気にするのではなく、本当に「自分の音楽」に集中しているという状態が健全なのであろう。
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