もしかしたらChance the Rapperは本当に音楽業界の未来なのかもしれない③
Chance the Rapperが音楽業界の未来
という記事はパート①とパート②にわけて記事を書いた。彼は無料で音楽を配信しつつも、大成功をするという音楽業界に特大のインパクトを残してきた。彼は「音楽ビジネス自体が新しいコンセプト」ということを理解し、いかに音楽業界のシステムがマヌケかということも語っている。完全にインディペンデントなアーティストとしてグラミー7部門にノミネートされている彼からは、他のアーティストが見ることのできない世界が見えているのだろう。
そのなかで、彼が本当に音楽業界の未来だと感じるニュースが入ってきた。
40都市アリーナツアー!?
まだ確実な情報ではないが、米Billboard誌にてChanceのマネージャーが「40都市のアリーナツアーの可能性」について話しているのだ。さらには複数のフェスをヘッドラインするレベルでもあるので、まさにChance the Rapperが今最も知名度のあるラッパーと言っても過言ではないだろう。
今まで音源を一切売らずに、さらにはCDをリリースせずに40都市アリーナツアーをヘッドラインしたアーティストはいただろうか?マックルモアが近いとは感じるが、彼はワーナーにプロモーション代を支払っていたり、曲も売っている。曲を無料で配信するほうが潜在的なリーチ数が多いのは至極当然な話であるが、そこまで振り切るアーティストはもしかしたらChanceが初なのではないか?と感じる。近年ではRun the Jewelsも無料でアルバムを配信をしたりで、結局はリスナーもストリーミングで聞くような世界になっている。
音楽という物が「所有する音源」と「聞く音源」に別けられてきていると感じる。例えばCDやDLで「音源」を買ったとしても、結局毎日聞くのはSpotifyやApple Music上にて配信されている同作品という構図ができてきているのだ。その2つの関係性を理解しつつ活動をするのか、ストリーミングの目先のデメリットを気にして「所有する音楽」にしか目を向けないのか…前者のほうが明らかに売上は多くなるだろう。成功の分け目がここにあると感じる。
この辺は少し「スプリントがJay ZのTidalの33%を買収したことに関して」にも書いているので是非読んでみてほしい。
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