Questlove「Childish Gambinoの新譜が衝撃すぎて朝4時にD’Angeloを起こしてしまった」
Donald Glover、通称Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)
ラッパーやソングライターとしての側面以外にも、俳優/コメディアンなどの分野でマルチに活躍しているジョージア出身の33歳。Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)という愛称は、ラッパーとして活動する際のステージネームである。
そんな彼が2016年12月2日にリリースした新アルバム「Awaken, My Love」が米音楽業界の大御所ミュージシャンの間で話題になっている。
その中でもこの作品を聞き、最も高い評価を与えている人がThe RootsのQuestlove(クエストラブ)だ。クエストラブはこのChildish Gambinoの作品を聞き、朝の4時にあのディアンジェロをわざわざ起こし、聞かせたのである。
「俺はディアンジェロにこの作品を聞かせるためだけに、早朝4時という時間に彼を叩き起こしてしまった…彼になぜそんなことをしたのかを説明するための的確な表現すら思い浮かばない… なんて言ったらいいんだ、このレベルの不意打ちはいつ以来だろう…2016年にありがちなヒップホップが来ると思っていたのに」
ヒップホップ最重要ミュージシャンと言っても過言ではないクエストラブがここまで興奮しているのを見れば、この作品のクオリティの高さは予想できるであろう。
彼はプリンスの「Around The World In A Day」やAmy Winehouseの「Back To Black」などの作品から受けた衝撃と比較しながら、このアルバムを歴史的な作品だと語っている。さらには「1972年へ旅をするとは思わなかった」と、時代間の繋がりをこの作品に感じているようだ。実際にこのアルバムを聞いた印象としては、「初期Funkadelic(ファンカデリック)とWarの間の子供がモダンな感性を込めて作った作品」というものであった。ジャケットももちろんファンカデリックの「Maggot Brain」からインスパイアされていると考えることができる。下記の2ndシングルとして公開された曲は、ファンカデリックというかブーツィー・コリンズのソロ色がとても強い。(完全にブーツィー・コリンズのI’d Rather Be With Youのインスパイアであろう)
他の曲ではサイケ感を実験しつつも、Childish Gambinoの多彩な才能を充分に発揮している。このようなサイケファンクロックを2010年代に、このクオリティで作れるアーティストが他にいるであろうか?実際に私もこのアルバムを聞き、予想外すぎる彼の才能に衝撃を受けてしまった。
最後にクエストラブは上記曲の題名「Riot(暴動)」にかけ、「ピッチフォーク(米大手音楽レビューメディア)よ、もしこのレビューが正当なものにならなかったらRiot(暴動)が起きるぞ」と語っている。
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