【RIP】TR-808の生みの親、梯郁太郎氏が他界。TR-808とヒップホップ

Rest In Peace Ikutaro Kakehashi the creator of the 808. Without you my life would be so different today. #808 #roland

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音楽を次世代に誘った

電子楽器と言えば何を思い浮かべるだろうか?もちろんKORG、Moogなどのシンセサイザーなどを思い浮かべる人も多いと思うが、TR-808の存在は音楽史において大きかったと感じる。あの独特な音は今でも数多くのアーティストに使用されており、全く色あせることなく最前線にて活躍している。そんなTR-808の生みの親でもあり、ローランドの創業者の梯郁太郎氏が87歳で亡くなったとのニュースが入ってきた。

彼はTR-808だけではなく、MIDIやDTMの生みの親としても知られており、音楽史における彼の功績は計り知れない。そんなTR-808を使用したヒップホップ曲と言ったらまずはこちらであろう。

Afrika Bambaataa & Soul Sonic Force – Planet Rock

ヒップホップにおけるTR-808の祖と言ったらこの曲であろう。1982年にリリースされたこの曲はアンダーグランドヒットではあったが、その後のヒップホップを形成するのに重大な役割を担ったのである。シンセとボコーダーとブレイクビーツを混ぜ合わせたようなトラックであるが、アフリカ・バンバータは影響としてKraftwerkの存在を挙げている。様々なトラックにて登場している808であるが、カニエ・ウェストのアルバム「808s & Heartbreak」も印象的だ。このアルバムではタイトルからもわかるように、808サウンドが大幅に使用されている。

基本的にDAWには既存のプリセットとして、TR-808のサンプルが入っているのだが、やはり当時のリズムマシーンの音には勝てないと感じる。実際のリズムマシーンには何か言葉では表せないような魅力があるようだ。こちらも動画もN.W.A.の「Boyz in the Hood」がどのして出来ているかをデモンストレーションしており、かなり勉強になる内容となっている。Dr. DreはThe Gameの「How We Do」などでもTR-808を使用していると予想ができる。

近年でも様々なトラップ曲にてTR-808のコピーとなるドラムサンプルが使用されており、1980年に発売された機器は今でも輝いている。TR-808だけではなく、「誰もが音楽を作ることができる世界」を実現してくれた梯郁太郎氏に感謝をしたい。

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