Usherの大ヒット曲「Yeah!」は元々Petey Pabloの「Free-A-Leek」のビートを使用するはずだった!?
2004年
に生きていた人であれば確実にUsher(アッシャー)の「Yeah!」を聞いたことがあるだろう。当時アメリカに住んでいた私は、この曲を何回ラジオ/テレビで聞いたかわからない(BETでビデオが初放送された時に速攻で情報をメモり、発売日にアルバムを買いに行ったのを覚えている)。この曲の大ヒットっぷりは信じられないものであり、シングルだけで4×プラチナ認定、アルバムで2000万枚以上の売れっぷりとなった(アルバムは初週で110万枚!)。
このトラックをプロデュースしているLil Jonは当時最も熱いプロデューサーであったと言っても過言ではないだろう。同時期に私が大好きだったヒップホップ曲であり、かつ同じくLil Jonプロデュースであった曲がPetey Pablo(ピーティー・パブロ)の「Freek-A-Leek」である。こちらもBETで見て発売日にウキウキでアルバムを買いに行ったのを覚えている。
同じプロデューサーという共通点のこの2曲であるが、実は共通点はそれだけではない。2004年のこの記事によると、元々Usherの「Yeah!」のビートには「Freek-A-Leek」のビートが使用される予定であったと語られている。
当時Ying Yang TwinsやLil Jon & the Eastside Boysの「Get Low」にて成功をおさめたLil Jonは次のキャリアステップに向かっていた。R&BスターのUsherに楽曲提供が決まり、プリプロが終わった段階で彼は重大なミスに気がついたのである。友達であるラッパーのPetey Pabloとたまたま会ったときにこのようにこう言われたらしい。
Petey Pablo:あ、こないだもらった曲、レコーディングもミックスもマスタリングも終わってアナログも完成したよ。
Lil Jon:!?!?
そう、Lil Jonはハードワーカーすぎて誰に自分のビートをあげたかを忘れており、Petey PabloとUsherに同じビートを渡していたのである。Petey Pabloのほうは既に完成していたので、Lil JonはUsherのために対応をしないといけなくなってきた(Usherのレーベルの代表L.A. Reidにこっぴどく怒られたらしい)。
その後彼は謝罪もこめ、同じようにキャッチーなビートを作ったのだが、それが伝説の「Yeah!」になるのである。結果としてはUsherも今までとは違うレベルの大ヒットを飛ばすこともでき、結果オーライと言ったところだ。ちなみにこの2曲は同じテンポとキーであり、その辺にも共通点を見つけることができる。
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