グラミー賞にもノミネートされるための賄賂がある?グラミーにノミネートされたRemy Maが語る。
Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)
2004年に大ヒットをしたTerror Squadの「Lean Back」を覚えているだろうか?
12年後の2016年、そのFat Joe(ファット・ジョー)とRemy Ma(レミー・マー)のコンビが、楽曲「All the Way Up」にて表舞台に返ってきた。この楽曲は今年最も注目されたヒップホップソングの一つと言っても過言ではないだろう。BETアワードやSoultrainアワードなど様々な賞を受賞してきたこの楽曲であるが、今回グラミー賞にノミネートされたと発表された。
そんななか、グラミー賞ノミネートを獲得するために賄賂を払っているのではないか?という噂もたっている。日本でも某アーティスト集団が某レコード系の賞を受賞するために1億円の賄賂を支払ったと噂されたが、米国にて最も権威のある賞でもこのようなことがあるようだ。しかしRemy Maは最新のインタビューにて、そのような賄賂は一切支払っていないと語った。(From: crfashionbook)
Knowing that Fat Joe and I are super independent and pay for everything out-of-pocket ourselves, I’m aware that we didn’t pay anyone to get a nomination. This shows us that somebody, somewhere is paying attention to the music out there and wants to honor that. It’s an exciting and humbling time.
私とファット・ジョーは完全にインディペンデントで自分たちでレーベルをやっているから、全てが私たちのポケットマネーから出ていくわ。だから私たちがノミネートされるのにお金を払うことはないわ。これはどこかの誰かが、いい音楽に注目しているということで、とても光栄だわ。
インディーズなので、メジャーのようにラジオにてヘビロテされるための予算があるわけではないと説明した。さらに今年のグラミー賞選考委員が「いい仕事をした」とも語っている。。
When politics are involved most of the time we can sit back and guess who’s going to be nominated. That gets so boring, because it discredits and devalues the entire awards show. To look at someone and see how great of a job they did, that’s amazing.
いつもは大体内部の政治でいろいろ決まったりするんだけど、それは誰がノミネートされるか予想できるからつまらないんだよね。その賞自体の価値を下げることになるし。今年は、めちゃくちゃ売り上げてるメジャー以外のアーティストも多くて、グラミー賞選考委員は素晴らしい仕事をしたと思う。
やはり日本に限らず、エンタメ業界は賄賂と政治にてなりたっているのだろう。むしろエンタメ業界だけではなく、どの業界もそうだと思うが、このような業界が自分たちの価値を下げないように活動していくことを願う。ケンドリックやA Tribe Called Questのアルバムが売れる世の中では、業界が思っている以上に消費者の耳は肥えてきている。そんななかで業界が身内感を出してしまうと、真の音楽ファンであり、一番の消費者は離れてしまうであろう。今年のノミネートはそういう意味ではとてもいいリストだったのではないか?(今年のノミネートはこちら)
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