「最近のヒップホップはクソ」と言っている人はOddiseeの新曲を聞いてほしい

Writer: 渡邉航光(Kaz Skellington)


 

oddisee

https://oddisee.bandcamp.com/ から引用

最近のヒップホップはクソ

このような議論については弊メディアでも何回も取り上げている。時代が変わるにつれ、ヒップホップの定義も変わっているのかも知れない。しかし私は最近のヒップホップがクソだとは思わない。もちろん自分のテイストに合わないアーティストはくさるほどいるが、実際に注意深く聞いていれば、カッコよくてソウルフルなトラックを出しているアーティストはたくさんいる。J. Coleの新譜はストーリーとして脳みそを揺さぶられたし、あのメッセージはまさにヒップホップをマスターした者しか出せないと感じる。

 

そんななか私が注目しているのはoddiseeの新曲である。

 

正確に言うとoddiseeは決して新しいアーティストではない。31歳の彼は1999年に活動を開始してから、数々の作品をリリースしてきている。しかし彼の音楽が注目されてきたのは2010年代に入ってからと言っても過言ではない。2013年にレッドブル・ミュージック・アカデミーに参加をしたが、彼は確実に過小評価されていると感じる。

近年のソウルフルなリリックが再評価されているこの流れで、彼が新しいLPを予約開始したのにはとても大きな意味があると感じる。

彼は自身のBandCampにてこう語っている

 

人間は誰もが幾多の困難や壁にあたる。なぜ人はその苦悩の種類を区別し、判断しないといけないと感じるのだろうか?もし人類が他の人の目線に立って、自分の問題を見れるとしたら、もしかしたらその苦悩はそこまで辛くないのかもしれない。

 

90s年代のコンシャスヒップホップが復活したかのような内容である。アップテンポにも関わらずこのような内容なのは少し意外だが、これが彼のスタイルとも言えよう。彼の新アルバムは2017年2月24日に発売されるが、こちらで先行予約をすることができる。このようなアーティストは探せばいくらでもいるので、また是非紹介したいと思う。

 

ライター紹介:渡邉航光(Kaz Skellington)
カリフォルニア州オレンジカウンティー育ちのラッパー兼、Steezy, incの代表。英語でラップをする。FUJI ROCK 2015のルーキーステージに出演したumber session tribeのMCとしても活動をしている。

 

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