2pacの母、Afeni Shakurが亡くなる。名曲Dear Mamaから見る母との関係

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2016年3月2日に伝説のラッパー、Tupac Shakurの母Afeni Shakurが亡くなったと報じられた。2pacと言えばアグレッシブなラップフローの印象が強いが、あのデスロウレコーズに入るまではかなりコンシャスなラップもやっていた。そんなアグレッシブなペルソナになる前の2pacの名曲の一つに、「Dear Mama」という曲がある。

 

 

この曲は自分の母、Afeniについて書いた曲である。

 

この世の中の女性であなたの代わりになる人はいない

 

曲の中でこう語る2pac。父親がいない状況で一人で貧困の中で育ててくれたこと、悪いことをして警察から逃げていた時に怒ってくれたこと、どんなに恩返しをしても足りないということをリリックとして歌っている。このMVでは実際に母Afeniが出演している。

 

Afeniと2pacの関係


Afeniが2pacを出産したのは刑務所の中であった。そしてコカイン中毒を中々克服できない母と喧嘩をし、彼は17歳の時に家出をしたのである。そこから連絡をあまり取らないまま時間は過ぎていったとのこと。

2pacは空きアパートなどに住み着き、そこで詩を書き始めた。そしてラッパーとしての成功を徐々に収めていく中で母が施設に通い、麻薬を克服したことを知ったのである。そこではじめて仲直りをし、書いたのが「Dear Mama」である。母に対する失望もあったかも知れないが、母に対する気持ちは変わらないと示した曲である。その人生のアップダウンがあったからこそ、その中で育ててくれたことに対する感謝が表れている。

2pacの母Afeniは元々、黒人の人権運動や解放運動をしていた政治組織「Black Panther党」の一員である。そのような母から黒人であることの誇りを教わったのであろう。その誇りを胸に、彼がラップした曲はさまざまな人達を救ったのである。2pacの死後、曲の一部は母Afeniが権利を管理していたが、ヒップホップに貢献した人がまた一人亡くなってしまった。

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